第13回 ライセンスの消費について

掲載日 2017/08/07

こんにちは。

Meraki担当のDSASです。


今日は混乱しがちな、「ライセンスの消費」について記載します。

まずライセンスについてですがMeraki機器 (MX/MS/MR/MV)はハードウェアと一緒にダッシュボード利用の為のライセンスが必要です。

このライセンスは基本的にハードウェアの数量分必要になりますので、例えばMRアクセスポイントを3台購入した場合は、3つのライセンスが必要です。

またライセンスには有効期限があり、大抵は1年、3年、5年、7年、10年といったように期間毎にライセンスの型番が用意されています。


図1.ハードウェアとライセンス

この「ハードウェアとライセンス」は、それぞれ独立している為、ハードウェアにライセンスをインストールする必要もなければ、ライセンスにハードウェアのシリアルを入力したりする必要もありません!!

なぜライセンスは「基本的に」ハードウェアの数量分必要なのかといいますと、ライセンスを必要としない「例外」があるからです。例外とは、「Warm Spare」という冗長構成を利用した場合です。
この「Warm Spare」は、下図の通り、2台のMXをPrimary MX(プライマリMX:アクティブ)とSecondary MX(セカンダリMX:スタンバイ)として利用します。このアクティブ/スタンバイの冗長方式では、常に1台のMXのみがアクティブとして動作する為、必要となるライセンスは1つになります。

図2.Warm Spareイメージ図(マニュアルhttps://documentation.meraki.com/MX-Z/Deployment_Guides/NAT_Mode_Warm_Spare_(NAT_HA)より)

その他の「例外」としては、予備機(コールドスタンバイ)として購入頂いた場合です。
ハードウェアとライセンスは、それぞれをダッシュボードから登録する必要がありますが、ハードウェアはダッシュボードから実際に利用するネットワークに「デバイスの追加」をしたときにライセンスが消費されます。その為、ダッシュボードに機器を登録しているだけではライセンスは消費されません。下図はMRの場合になりますが、「APの追加」を行うまでライセンスは消費されません。

図3.APの追加画面

また、ライセンスには下図の通り「ライセンスの有効期限」と「ライセンスの数」があり、
今回の「Warm Spare(スタンバイ側)」や「デバイスの追加をしていないデバイス」が消費しないのは、「ライセンス数」の数になります。ライセンスの有効期限には影響することはありません。

図4.ライセンス情報画面

なおライセンスの有効期限は、デバイス毎ではなく会社組織毎(オーガナイゼーション)に終了日が決められます。ライセンスを追加購入した場合は、下図のとおり有効期限(終了日)は都度再計算されます。

図5.ライセンス終了日の統一化

ライセンス終了日の統一化につきましては、計算方法が複雑であったり、またライセンスの終了日(更新日)を指定できなかったりと言うことで多少不便な面もございますが、Merakiのネットワーク機器は、機器の追加や拠点展開が容易であるという点から、追加で機器をご購入頂くケースが多いです。その為、ライセンス更新日を統一化できることはライセンス更新の手間や更新漏れを防ぐという面ではメリットがあるかと思います。

とにかく今回は、WarmSpareによる冗長構成やコールドスタンバイ構成では、ライセンスは必要無いということをご理解頂ければと思います。

次回は、Merakiならではの管理単位である「オーガナイゼーションとネットワーク」について話をする予定です。これらはライセンスにも関係しますのでお楽しみに!!

以上、よろしくお願いします。


掲載日:2017/08/07 更新日:2019/09/03 16:10  管理ID:167725