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Collaboration 第69回 「今更聞けないWebexデバイスのRoom Navigatorが起動しない場合の対処法 ~オフライン環境におけるOSアップグレード~」

こんにちは。ディーアイエスサービス&ソリューション株式会社でシスココラボレーション製品の担当エンジニアをしております斎藤です。

今年からWebexデバイスに同梱されるタッチコントローラが「Room Navigator」に切り替わっています。Webexデバイスを操作する上でタッチコントローラは欠かせない機器なのですが、極稀にWebexデバイスにRoom Navigatorを接続しても動作しないという事象が発生しています。今回はそのような事象が発生した場合の対処法についてご紹介します。最後まで是非ご覧ください。


なぜRoom Navigatorが起動しないのか?

Room Navigatorは、部屋の温度や湿度の検知、部屋の照明やカーテンのコントールカスタマイズ等、従来のタッチコントローラ(Touch10)ではできなかった機能が豊富に搭載されています。しかし、機能拡張に伴ってWebexデバイス本体のソフトウェア(OS)バージョンが「ce9.14.3」以降でないと動作しないという要件があります。もしRoom Navigatorが起動しない場合、出荷されたWebexデバイス本体のOSバージョンが「9.14.3」より古いバージョンである可能性が高いです。

現在ほとんどのWebexデバイスは、OSバージョンが「9.14.3」以降で出荷されるのですが、極稀にRoom Navigatorが使えないバージョンのまま出荷される場合があります(在庫品など)。本事象は、Webexデバイス本体のOSをアップグレード(インストール)することで解決することができます。もしRoom Navigatorが動作しない場合は、まずWebexデバイスのOSをアップグレードを試みましょう。次から実際にOSをインストールする手順(最新OSにアップグレードする手順)についてご紹介します。


ソフトウェアの入手方法

インストールするにあたって、事前にソフトウェアを準備しておく必要があります。ソフトウェアのダウンロードは、シスコソフトウェアダウンロードから行うことができます。ご発注情報が紐づいたCisco.com IDより、Cisco Software Download(https://software.cisco.com/download/home)にアクセスし、対象のソフトウェアファイルをダウンロードください。
ソフトウェアファイルのフォーマット形式は以下の通りです。
“cmterm-s53200ce9_ 14 _x-yyy.k3.cop.sgn”
「x」はマイナーリリース番号、「yyy」はソフトウェアの一意の識別子を示しています。
Room Navigatorが動作するバージョンは「9.14.3」以降ですので、特に指定がないようであれば、ダウンロードするソフトウェアバージョンは、最新の「9.15.x」がよいかと思います。

なお、ソフトウェアダウンロードにはソフトウェア保守が必要になります。作業を実施する際は、保守開始日を必ず作業する日に合わせて設定するようにご注意ください。


オフライン環境におけるOSのインストール手順

今回はRoom Kit Miniを例にOSのインストールを行います。構成は以下の通りです。
注意事項として、Room Navigtorが起動しない場合には、必ずDHCPサーバが必要になります。というのも、WebexデバイスのOSをインストールするには、WebexデバイスのWebUIへのアクセス(端末のIPアドレスに直接アクセス)が必要になります。WebexデバイスはデフォルトでDHCP設定になっており、タッチパネルが起動しない状態ではスタティックにIPアドレスを振ることができない為、DHCPサーバが無い場合にWebUIへアクセスが出来ませんのでご注意ください。

では実際にインストールしていきます。Webexデバイスを起動しますと、モニター左上にIPv4アドレスが表示されます。
IPアドレスが確認できましたら、PCでWebブラウザ(Chrome推奨)のアクセスバーにIPアドレスを入力し、WebexデバイスのWebUIにアクセスします。サインインを求められるのですが、工場出荷状態の端末は、「Username:admin」「Passphrase:(無し)」でサインインが可能です。
アクセスできましたら、左メニューの「Software」をクリックします。
Software画面で、「ファイルを選択」をクリックし、事前にダウンロードしておいたソフトウェアを選択します。
インストールするソフトウェアを確認し、「Install」をクリックします。インストールには10分程度かかります。
画面がサインイン画面に戻れば、ソフトウェアのインストールは完了です。念のため、再度サインインし、ソフトウェアバージョンを確認しましょう。
いかがでしたでしょうか。WebUIが使えるので簡単にソフトウェアがインストールできることがお分かりいただけるかと思います。Roomシリーズでタッチコントローラが起動しない事象は極稀で、現在ほとんどのRoomシリーズでは工場出荷時のソフトウェアも最新のものに切り替わっています。このインストールはソフトウェアのアップグレードに限らず、ダウングレードでも活用いただけますので、WebexデバイスのOSを管理されたい場合に参考にしていただければと思います。

今回は以上となります。最後までご覧いただきありがとうございました。
引き続きよろしくお願い致します。

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