VCPPについて

皆様こんにちは!VMware担当の西澤です。
今回は2018年のコラムをアップデートする形で、改めてVCPPについてご紹介していきます。以前のコラムは下記URLにございますので、こちらも併せてご参照ください!
https://www.idaten.ne.jp/portal/page/out/secolumn/vmware/column43.html

<VCPPとは>

VCPPとは、VMware Cloud Provider Programの略で、販売店が自社保有のハードウェア上にVMwareで仮想環境を構築し、他のユーザへ有償で仮想マシンの貸出等を行うクラウドパートナー向けのプログラムです。弊社では、2018年4月12日よりVCPPのお取り扱いをしております。
ちなみに、これらのサービスを販売店が通常ライセンスで展開してしまうと、ライセンス違反となりますのでご注意ください!

<VCPPの販売要件>

VCPPの契約を行うためには、下記2点の要件を満たす必要があります。

  • VMware Partner Connect のEnrolled Authorizedパートナー以上の登録
  • VMware Operations Professional - Cloud Provider(VOP-CP)の認定(1名以上)

<VCPPの種類>

VCPPには、レンタルライセンスとManaged Service Provider(以下MSP)の2つがあります。下記は通常ライセンスとレンタルライセンス、MSPの比較表です。レンタルライセンスとMSPでは、ハードウェアの所有者が一番の大きな違いになります。

通常ライセンスとレンタルライセンスおよびMSP比較表

通常ライセンス レンタルライセンス MSP
ライセンスの有効期限 永続 1年ごとの契約更新 1年ごとの契約更新
ハードウェア(サーバー等)の
所有者
エンドユーザー クラウドパートナー VMware
ライセンスの使用者 エンドユーザー クラウドパートナー クラウドパートナー
独自サービスとしての
提供可否
不可※1
エンドユーザーへの
サポート提供者※2
VMware クラウドパートナー クラウドパートナー
支払方法 先払い 後払い(月払い) 利用するサービスによる

※1 一部例外がございます。※2 クラウドパートナーはVMwareにプロダクションサポートレベルのサポートリクエスト(SR)を発行する権利があります。

■レンタルライセンス(VMware Cloud Provider)

VMwareのソフトウェアライセンスを利用して、クラウドパートナーがそれぞれのデータセンターに独自のインフラストラクチャ環境とマネージドサービスを構築し、月単位のレンタルベースで提供を行うことができます。

■MSP(Managed Service Provider)

パートナーはVMwareのクラウドサービスを購入し、それをクラウドパートナー独自のサービスとして付加価値をつけて他のユーザへサービス提供を行うことができます。

<VCPPの販売体系・お支払い>

レンタルライセンスとMSPで販売体系やお支払い方法が異なりますので、それぞれご紹介させていただきます。

■レンタルライセンス(VMware Cloud Provider)

レンタルライセンスは、2019年5月1日より、Flex Modelでの提供になります。Flex Modelは「Core」をベースに、「Add on」でその他オプション製品を追加していただきます。

「Core」に含まれる製品は以下の通りです。

Flex Model Core*
(測定対象の RAM 1 vGB につき 1 か月あたり 7 ポイント)
カテゴリー 含まれている製品
管理 VMware Cloud Director
vRealize Log Insight
測定と課金 vRealize Operations Chargeback
vCloud Usage Meter
ネットワーク NSX Data Center SP Base
コンピューティング vSphere Enterprise Plus
vCenter Server Standard
サポート プロダクション レベルのサポート

「Add on」でその他オプションとして選択できる製品につきましては、別途弊社営業までお問合せください。

VCPPは通常のVMware製品と異なり、利用量に応じた月額課金システムとなっています。
レンタルライセンスの月額料金は、1ヶ月ごとの「利用ポイント」の料金を計算し、お支払い頂きます。「利用ポイント」は、下記2点を掛け算して算出いたします。

  • vRAMとは、仮想マシンの予約メモリ量のこと。
    予約メモリを設定していない仮想マシンについては、割り当てメモリの50%をvRAMとして計算します。

クラウドパートナー様には契約ポイントプランより月額料金の基本となる「契約ポイント」を選択頂き、「契約ポイント」を「利用ポイント」が超過した場合には、その超過分のポイントについてもお支払い頂きます。
契約ポイントプランについてのより詳細なご説明は、以前のコラムでご紹介しております。こちらも併せてご参照ください。
https://www.idaten.ne.jp/portal/page/out/secolumn/vmware/column43.html

■MSP(Managed Service Provider)

MSPには複数の契約が提供されており、それぞれ利用できる製品が異なります。

各契約のサービス内容 Mobility MSP
契約

この契約は、エンタープライズモビリティ管理についてマネージメントサービスを提供するパートナーに締結いただく必要があります。
Workspace ONEの購入が可能で、実際の利用額が年間最小利用額に計上されます。

Desktop MSP
契約

この契約は、DaaSのマネージメントサービスを提供するパートナーに適しています。
Horizonの購入が可能で、その合計額が契約した最低月額料金に計上されます。

VMC MSP
契約

この契約は、IaaSに力を入れているパートナーに適しています。
VMware Cloud on AWSの購入が可能で、その額が年間契約額に計上されます。

HCX MSP
契約

この契約は、クラウド環境へのスムーズな移行を実現したいパートナーに適しています。
HCXの購入が可能で、実際の利用額が年間最小利用額に計上されます

CHT MSP
契約

この契約は、マルチクラウドのコスト管理とガバナンス強化によりマルチクラウドの最適化を実現したいパートナーに適しています。
CloudHealthの購入が可能で、その額が月間契約最小利用額に計上されます。

vRA MSP
契約

この契約は、vRealize Automation Cloud ソリューションの販売を希望するパートナーに適しています。vRealize Automation Cloudの購入が可能で、その額が月間契約最小利用額に計上されます。

VMware Workspace ONE®
VMware Horizon® Cloud Service™
VMware Cloud™ on AWS
VMware HCX®
CloudHealth® by Vmware
VMware vRealize® Automation Cloud™

Mobility MSP契約: Workspace ONEの購入が可能で、実際の利用額が年間最小利用額に計上されます。

Desktop MSP契約:Horizonの購入が可能で、その合計額が契約した最低月額料金に計上されます。

VMC MSP契約: VMware Cloud on AWSの購入が可能で、その額が年間契約額に計上されます。

HCX MSP契約: HCXの購入が可能で、実際の利用額が年間最小利用額に計上されます。

CHT MSP契約: CloudHealthの購入が可能で、その額が月間契約最小利用額に計上されます。

vRA MSP契約:vRealize Automation Cloudの購入が可能で、その額が月間契約最小利用額に計上されます。

今回は以上となります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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