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Wireless 第31回 「Catalyst9100シリーズのWeb認証について 後編」

 前回は、9100シリーズEWCのWeb認証の基本設定についてご紹介しましたが、今回はWeb認証のさらに細かい部分の設定についてご紹介させて頂きます。

 今回は前回の続きの内容となりますので前回記事をご覧頂いていない方は、先に以下の記事をご覧頂ければと思います。
 Wireless 第30回「Catalyst9100シリーズのWeb認証について 前編」

 早速、設定画面のご紹介をさせて頂きたいと思います。
 前回作成したWebパラメータマップを再度クリックすると下記の様なWebパラメータ編集画面を開く事ができます。

設定> セキュリティ-Web認証> 対象のパラメータマップ> 全般

 こちらの編集画面では、前回ご紹介した設定項目以外にログインページのバナータイトルやバナータイプの編集などが可能です。また、その他にメールアドレスの入力による承認方法(consentタイプの場合のみ)や認証済みのスリープ状態のクライアントに対してどれくらいの時間接続を継続させるかなど設定を行う事ができます。

 一つ一つ紹介するとかなりの文量になってしまいますので、試しにバナータイトルを「Welcome to Free Wi-Fi Network」として、バナーテキストを「To use the Free Wi-Fi service, click the Agree button.」と設定してみた場合、クライアント側に表示されるログインページがどうなるかを見ていきます。

SSIDへの接続時に表示されるログインページ

 このような形で、バナータイトルとバナーテキストが入力した内容に変更されました。
 こちらの画面はクリックスルーページとも言われており、承認ボタンを押すことで、ネットワークへの接続が可能となります。また、バナータイトルは127文字まで、バナーテキストは200文字までの制限がございますが、簡易的にログインページをカスタマイズする事が可能です。

 さらにカスタマイズしたい場合は、先ほどと同様のWeb認証パラメータの編集画面の詳細タブから設定することができます。

設定> セキュリティ-Web認証> 対象のパラメータマップ> 詳細

 こちらの設定画面では、「外部サーバにリダイレクトする設定」と「カスタマイズされたページの設定」の大きく分けて2つの設定項目がございます。

 まず、外部サーバにリダイレクトする設定項目では、ログイン、成功時、失敗時に表示させるページなどを設定することができますが、これらは基本的には外部ローカルWebサーバを設置して利用するものになりますので、AP単体では設定することはできません。
 ただし、ログイン成功時に表示させるページの指定のみは、クライアントがインターネットに接続した後に表示させるページとなりますので、インターネット上にある任意のURLを指定することで、AP単体でも設定可能です。

 例えば、ダイワボウ情報システムのホームページのURLを成功時のリダイレクトページに設定すると、クライアントがログインページでWeb認証に成功した場合、自動的にブラウザが開かれて、下記の様にダイワボウ情報システムのホームページを表示させることができます。

ログイン成功後に表示されるページ

 次に、カスタマイズされたページの設定項目では、EWC内部に保存したWeb認証用のページをログイン、失敗、成功、ログアウトページに指定する事ができます。例えば、こちらのログインページの欄にEWC内部に保存したWeb認証用ページのtarファイルを指定することで、下記の様に利用規約を記載した日本語のオリジナルページを表示させることが可能になります。

カスタマイズされたログインページ

 このようなカスタマイズページを作成するには、htmlコードの編集が必要になりますが、私は、下記ドキュメントにひな形ファイルのダウンロード先やローカルへのtarファイルの保存手順などが紹介されているので、そちらを見本にしてみました。
 https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/wireless/catalyst-9800-series-wireless-controllers/216121-custom-web-authentication-on-catalyst-98.html

 是非、皆様もご利用頂く際はこちらのドキュメントをご活用下さい。また、詳細な設定手順につきましては、オリジナルのコンフィグガイドが完成次第、ご紹介させて頂く予定です。

 このようにCatalyst 9100シリーズ EWCでは、AP単体でも基本的なWeb認証の設定から柔軟にカスタマイズ可能な詳細設定までサポートしておりますので、ゲスト用のフリーWi-Fiの導入を検討されているお客様などでも安心してご提案頂ければと思います。

 今回は以上となります。
 引き続きよろしくお願いいたします。

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