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AWSの生成AIサービス Amazon Qをさわってみた! Part1

こんにちは。
AWS技術担当の小川です。

今回はAWSの生成AIサービスである”Amazon Q”についてご紹介いたします!

Amazon Qではユーザー自身でチャットアプリケーションを作成することができ、シンプルなものであれば、わずか10分以内で作成することができます。
本ブログでは作成のポイントや流れをお伝えしますので、参考にしていただき、社内での検証等に役立てていただけますと幸いです!

Amazon Qとは

AWSが提供する生成AIアシスタントサービスになります。
実は以前からプレビュー状態で提供されていましたが、2024年5月1日(日本時間)に一般提供され、正式に利用することができます!

このAmazon Qは利用シーンに合わせて2つの形態で提供されています。

AWSが提供する生成AIアシスタントサービス

このように日常業務での些細な質問からAWSに関する質問、さらには開発者向けの支援などAmazon Qは幅広く対応することができます!

Amazon Q公式記事はこちら

今回は汎用的で日々の業務をサポートしてくれるAmazon Q Businessについて紹介します。
まず、Amazon Q Businessには2種類のプランが提供されています。

プラン一覧

各プランでできることを簡単にまとめましたが、基本的なチャット機能のみを利用する場合はLiteプラン、より多くのAWSサービスやサードパーティ製品とのデータ連携、拡張機能として利用したい場合はProプランを利用するイメージになります。より詳細な機能については下記のAWS公式ページでご確認ください。

Amazon Q Business公式ページはこちら

また、Amazon Qの利用可能なリージョンについて、
下記のみのサポートになりますのでご注意ください。(2025年7月時点)

Amazon Q Businessを使ってみた

早速ですが、Amazon Q Businessでチャットアプリケーションを作成してみました!
※今回はAmazon Q Business Liteライセンスを利用しています。

大きく分けて3 STEPで簡単にチャットアプリケーションを作成することができます。
ここからは作成の流れを簡単に解説いたします!

まずは、AWSマネジメントコンソールで「Amazon Q Business」を検索すると、ダッシュボードに移動することができます。
ここからチャットアプリケーションの構築が可能です。

Amazon Q Business

STEP 1 アプリケーションへのアクセス設定

アプリケーションへのアクセス設定

こちらの「User Access」の項目ですが、「Authenticated access」はユーザーを限定するため、社内利用や検証利用に向いています。もう1つの「Anonymous Access」は不特定多数のユーザーからのアクセスを受け付け、一般公開されるWebサイトでのアプリケーション利用に向いております。

※「Anonymous Access」の利用はAmazon Q Businessのサブスクリプション料金+コンサンプション料金(月200USD以上)が発生するのでご注意ください!

STEP 2 アプリケーション認証設定 (Authenticated accessの場合のみ)

アプリケーション認証設定 (Authenticated accessの場合のみ)

ここではアプリケーションへの認証設定になります。
こちらも2項目選択することができ、「AWS IAM Identity Center」ではAWS IAM Identity Center上で作成したユーザーやグループのみアクセスすることができます。
(IAMユーザーとは別のユーザーです。)
また、「AWS IAM IDプロバイダー」を選択すると、Microsoft Entra IDなど外部のIDPとの連携が可能になります。

STEP 3 アクセスするユーザーとライセンス設定

アクセスするユーザーとライセンス設定

まずはユーザー設定の「Select User」の項目になりますが、ここではIAM Identity Centerで作成したユーザーやグループを選択することができます。もう一つ重要なライセンス設定になりますが、「Select Subscription」にてライセンスが選択可能となっております。
Amazon Q Business Lite、Proをここで選択する形になるので、割り当て間違いにご注意ください。

以上の3STEPのポイントを掴んでいただけますと、簡単にチャットアプリケーションを作成することができます。

完成するとアプリケーション一覧に表示されます!

アプリケーション一覧
アプリケーション一覧

チャットアプリケーションへのアクセスURLについては、作成したチャットアプリケーション詳細画面の「Web experience settings」にある「Deployed URL」に記載されております。
※IAM Identity Centerを利用の場合は、ユーザー名、パスワードを入力してアクセスする必要があります。

URLからアクセスしたチャットアプリケーションの画面になります!
全体のチャットは上記のようにシンプルでスタイリッシュなUIとなっております。
ここからAmazon Qに質問、文章を要約させることができます。

チャットアプリケーションの画面

プロンプト入力画面の上に「General knowledge」、「Company knowledge」の2種類で切り替えられる仕様となっております!
「General knowledge」はChat GPTなどに質問するように普段の些細な質問、文章要約などに対応してくれます。
一方、「Company knowledge」はAmazon Q Businessと社内データソースを連携した際に、そのデータ情報について問い合わせることができる仕様になっております。

プロンプト入力画面「General knowledge」「Company knowledge」

せっかくなのでAmazon QにAWSに関するトラブルシューティングの内容について聞いてみました。

質問

質問

回答

回答

回答を確認すると、EC2にRDP接続するために、ネットワーク、セキュリティ、その他のトラブルシューティングのヒントなど、見直すべきポイントを教えてくれました!

私自身も同じようなトラブルがあれば、先ほどAmazon Qが教えてくれたサービスや機能の設定部分に間違いがないか確認します。
そのため、Amazon Q Businessのチャットアプリケーションからの回答について、特に問題もなく、正確な回答だったという印象を受けました!
私自身も最近Amazon Qを利用していますが、やはりAWSに関する質問への回答精度が高いと感じました!
もちろんAmazon Qは普段の些細な質問やIT全般についての質問にも回答してくれますが、今回のようなAWSに関する質問に対しては、Amazon Qに聞いてみるのがおすすめです!

さいごに

今回はAmazon Qについて紹介させていただきました!
生成AIの注目度というところで、今年の6月にAWS Summitに参加しましたが、セッションや展示ブースでは生成AIの内容が多く、実際にAmazon Qを利用したユースケースなどの事例紹介があり、今後もAWSの生成AIサービスへの関心が高まっていくと感じました。
すでに生成AIを業務で活用されている方でも、AWSの生成AIサービスを利用したことがなかったという方は、ぜひ一度Amazon Qを実際にさわって、機能を体験していただけますと幸いです!

次回はAmazon Q BusinessとS3の連携についてご紹介できればと思います!

最後までご覧いただきありがとうございました!
それでは次回もお楽しみに!

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