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Collaboration 第156回 「Webex Calling 機能紹介 その4~ 自動音声応答 ~」

こんにちは。ダイワボウ情報システム株式会社で、シスココラボレーション製品を担当している向井です。

 

前回に引き続き、今回も外線着信のパターンについて取り上げます。第4回となる今回は、Webex Calling における「自動音声応答」についてご紹介いたします。

 

■Webex Calling における外線着信のパターンは?

Webex Calling では、外線番号の着信先として、以下のような複数のパターンが用意されています。

ユーザー個人に割り当てる

「ハントグループ」に割り当てる

「コールキュー」に割り当てる

「仮想回線」に割り当てる

「自動音声応答」に割り当てる

 

この中で、電話の目的に応じて、発信者が音声メニューから着信先を選択し、着信を振り分ける動作に活用されるのが、5 の「自動音声応答」になります。

 

■Webex Calling における「自動音声応答」とは?

自動音声応答は、一般的には「IVR(Interactive Voice Response)」とも呼ばれ、着信時にオペレーターを介さず自動的に音声ガイダンスで応答し、発信者がダイヤルした番号に沿って着信先を分岐させる機能です。この自動音声応答は、オプションの機能ではなく、通常のProfessionalライセンスのみ標準搭載されています。

たとえば、「1を押すと営業部、2を押すと技術部」といった音声ガイダンスを流し、発信者自身に選択してもらうことで、効率的な着信対応が可能になります。

 

スケジュール機能と連携することで、営業時間内と営業時間外で異なる自動音声応答を設定することができます。

また、ガイダンスとして流す音声は WAV ファイル形式でアップロードできるため、企業ごとにカスタマイズした案内メッセージを使用することが可能です。

 

自動音声応答の振り分け(転送)先として、以前のコラムで紹介した「コールキュー」や「ハントグループ」を設定することも可能です。

イメージとしては、以下のような形になります。

 


着信後すぐに音声ガイダンスが再生され、発信者が選択した番号に応じて、あらかじめ設定された宛先へ転送されます。

たとえば営業部への着信はハントグループへ、サポート部門はコールキューへ転送することで、業務ごとに最適な着信処理が行えます。これにより、代表番号1つで全社的な着信振り分けが可能になります。また、営業時間外はメッセージを残すように音声ガイドを設定してボイスメールに振り分けることも可能です。

 

自動音声応答の主な用途は以下の通りです。

・部署別、業務別の振り分け:組織内の複数部署への案内を自動化することで、代表番号1つで社内全体の窓口機能を実現できる

・イベント専用窓口:期間限定のイベント問い合わせに専用番号を設けず、音声メニューに担当窓口を振り分けることで、短期間でも柔軟に対応できる

・一次対応の削減:オペレーターを介さずに基本的は案内や誘導ができる

 

注意点として、多段階の音声メニューを設計すると、発信者にとって操作が煩雑になり、ストレスを感じやすくなります。そのため、可能な限りシンプルで直感的な構成にすることが重要です。

Webex Calling では、0?9の数字キーに加えて「*」や「#」キーも利用できるため、1階層で完結するような音声メニューにすることで、ユーザーの利便性を高めることができます。

 

■まとめ

今回は、Webex Calling における外線着信のパターンのひとつである「自動音声応答」についてご紹介しました。「自動音声応答」は、適切なメニュー設計と運用を行うことで、少人数のチームでも柔軟な電話対応を実現できます。

音声ガイダンスで案内や誘導したあと、ハントグループやコールキューと組み合わせて活用することで電話対応の効率を向上させることができます。導入検討や提案の際にぜひご活用いただければと思います。

 

Webex Calling の設定については、ヘルプセンターの記事がございますので、こちらをご参照ください。

・自動音声応答を管理

 

 

●よくある質問

・音声ガイダンスはどのように設定しますか?

⇒WAV形式の音声ファイルをアップロードや電話機から録音が可能です。

 

・何階層まで音声メニューを設定できますか?

⇒技術的には複数階層の設定が可能ですが、多段階のメニューは利用者にとって操作が複雑になりがちなので、1階層で完結するシンプルな設計を推奨します。

 

・自動音声応答の振り分け先にはどんなものがありますか?

⇒コールキュー、ハントグループ、個別の内線番号、留守番電話などに振り分け可能です。組み合わせて柔軟に運用できます。

 

・料金はどのようになっていますか?

自動音声応答はWebex Callingの標準機能に含まれています。追加のライセンスは必要ありません。

 

・発信者が何番をダイヤルしてオペレーターに接続したか確認できますか?

⇒管理者がControl Hubからログとして確認することは可能です。管理者以外の利用者側での確認は不可となります。

 

 

今回は以上となります。最後までご覧いただきありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。


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